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SW  Clone Wars

Cw_2前項で書いたように最寄りのシネコンでは吹き替え版しかやっていないので、お盆休みということもあり、2つ離れた市まで先行を見に行って来ました。17日のレイトショー、入りはそれほどでもないと思っていましたが、なんと私たち2人を入れてやっと6名という貸し切り状態でした。

実はこの映画、最初から過大な期待はしていなかったものの、予告動画の戦闘シーンを見て多少心を動かされていました。しかし、一言でいって、煮え切らない内容でした。SWを冠する以上、A long time ago, in a garaxy far far away....から始まって画面中央に収束するタイトル、次いで状況説明のスクロールというお約束を期待してしまいましたが、確かにそれらしき物はあるにはありましたが、なぜか違和感が残ります。音楽がJ.ウィリアムズの手による物でない以上、小手先の編曲はマイナスイメージ。なんとしてもオープニングだけはJWに依頼するか、もしくはまったく新規の音楽にしたほうがかえってよかったのでは……などと感じてしまいました。むしろ今後制作する100話に及ぶ3Dアニメのシリーズの先鞭をつけるのがこの映画なら、まったく新しい趣向でシリーズを作り出した方がいいのではないか、とも思いました。

最初からめまぐるしく次々に現れる戦闘シーン、Epi1以来慣れ親しんだCG画面との相似性で、こちらに違和感はありません。予告でもその部分をクローズアップしていましたから、まるで実写で本編の知られざるシーンを見ているようで、とても楽しめました。しかし、それだけに、ドラマ性のなさが惜しまれます。

ヨーダ、メイス、オビ=ワン、アナキン、パルパティーンといったキャラクターの造形はこの際置いておくとして(というのも、ファンの性でしょうか、違和感バリバリの3D造形も慣れてくると人間アクターがやっているように脳内変換されていることに気が付きます)。声もそれなりによく似た話し方を心得えており、こちらも平気で脳内変換。ドゥークー、メイス、C3たちはご本人が声をあてていますしね。

ところが全てのキャラクターの行動に必然性が感じられないのが物足りなかった一因です。全てのキャラが成り行きで動いています。たとえば、今までの映画ではアナキンがある行動を取ったり、ある言葉を発したりするのには、それなりの内的必然性が感じれられました。ところが、今回、アナキンがずっと抱いているジェダイの在り方と自分の感じ方の齟齬、母や妻に対する愛情をオープンにできないもどかしさ、果ては、おのれの中にあるダークサイドへ引かれる傾向とマスターであるオビ=ワンに対する不満、そういった影の部分がまったく感じられなかったのが残念でなりません。

そもそもパダワンというのは、マスターがかなりの時間をかけて選ぶ、とても重大な意味を持つ行為のはずなのに、アナキンにパダワンを持たせて(彼にもよい訓練となる)とヨーダからいかにも簡単に押しつけパダワンを持たされますが、アナキンにしてもまるで小犬をもらうように、邪魔くさいけど相手してやるよ的な受け止め方をして、じゃあ、行くぞって……そして相手をよく知りもしないうちに、目の眩むような戦闘シーンに飛び込んで行きます。何というか、脈絡がないという印象ばかりが残ります。コミカルシーンを挟んでも上っ滑りだし、オビ=ワンも生彩を欠いています。

もちろん、個々のシーンは面白いし、よく手が込んでいます。それだけにストーリーの中心になるのがとってつけたような誘拐されたジャバの息子の救出とか(分離主義者への対抗上ジャワとの協調は共和国にとって重要だとか理由は付けていますが)、降って湧いたアサージとオビ=ワンとの遭遇と対決とか、単に見せ場を継ぎ足して話を作ったようにしか感じられないのは残念でした。
それに何と言ってもアナキンの押し掛けパダワン、アソーカ・タノのキャラが好きになれないのが一番の難点。字幕云々の問題じゃなくて、マスター=パダワンの規律をまったく無視したような口の利き方や、独断性、実力の後ろ盾のない向こう見ず……このキャラは今までのアナキンのそれに似ていますが、アナキンでさえここまで礼儀知らずじゃなかったですね。キャラまで幼年化してきたのかと思うと人気取りもほどほどにして欲しいと思ってしまうのですが……。

映画のワンシーンを彷彿とさせる(というか、映画のセルフパロディのような)シーンが多すぎたのも白ける要因になってしまいました。何ごとも過ぎたるは及ばざるが如し、ですね。ともかくも、一度見れば後はDVDでいいかなと思っています。

SW セレブレーション・ジャパン

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写真の一部をアップしました。他にもいろいろあるのですが、どなたと特定できるような写真は控えています。


7月19日、初日参加しましたが、なにせ正味半日で、取るものも取りあえず、とにかく会場を回って、ある時はこそこそと隠れるように、ある時は旅の恥掻き捨てと出しゃばって撮ってきました。
サイン会場でサインをもらってツーショットで撮るのは有料ですが、周囲から撮らせてもらうのにはかなり寛容で、手すきの時にはポーズを取ってくれるなど、狙っていればいい写真が撮れたかも知れません。
手ぶれですが、ジェイク、ローガン、レイ・パークの面々は少し近くで撮れたのでこちらでご披露します。ローガンはパフォーマンスもしてくれてとても可愛い青年でした。
アートショーは少し盛り上がりに欠けて残念。素晴らしい絵が多かったのに、説明不足で私が行ったときにはギャラリーが無人のブースもありました。
作品はなにせ先立つものが無いので買えませんが、せめて少しお話してプロモ用の無料カードだけはいただいてきました。アートショーの作品は撮影できません。
アートショーでは長野さんにご挨拶してきました。セレブレーションのために描き下ろしされた"パドメ萌え"ポスター一枚一枚に丁寧にサインされて手ずから巻いて袋に入れる様子に、本当に作品を大切にしているのだと頭が下がります。
トルーパー、皇帝、ジェダイなどのコスプレ隊の皆様、ご苦労様でした。どういう訳かエイリアンまでいましたね。
郵政省の出店で記念シートの予約、限定R2のマグネットなどちまちま購入
あまりの人の多さと長い待ち時間のためにマークのトークショー会場へ入るために並ぶのは断念。
前日約束した待ち合わせを果たしSさんとともに、Epi1当時からの知り合いで501st隊員、Tさんを訪ね、お隣のブースのOさん、Cさん、ずっと以前のネットでのお友達のOPさんともお会いできました。
ご挨拶とほんの立ち話程度でしたが、皆さん初対面とは思えないほどに気さくにお話が出来ました。以前にオフ会でやったように一泊して夜を徹してお話していたら、きっともっといろいろ思いの丈を話すことができたでしょうね。それは次の機会ということにしておきましょう。
マークのショーが終わってMさんご夫婦とご挨拶。こちらも時間が無くて余り長くお話できなかったのが残念でした。
残りの時間は頼まれたグッズをストアで購入して、もう一渡りぐるりと見回って、名残惜しい気分のままに待ち合わせの時間も近づいてきたので幕張メッセを後にしました。
外はまだ陽も高く暑い最中、中と外の熱気にあてられたように、どっと汗が噴き出した夕刻6時でした。このあとセレブレーションは20日、21日と無事に日程をこなし、大成功のうちに幕を下ろしました。次回の日本でのセレブレーションは10年後の40周年となるのでしょうか?できれば参加したいものだと思いました。


SW Celebration Japan

Cj

まだまだ先の事と思っていましたが、もう明日開幕です。今週の仕事を終えて明日朝出発、会場には正午頃には入れるでしょうか。こちらの画像は公式サイトから
直接知っている方もあり、ネット上で話したことしかない方もありお目にかかるのが楽しみです。もちろん会場限定品をちらりと漁るもよし、展示品を心ゆくまで楽しむもよし、丁度仕事も一段落したことだし、自分に出来るように楽しんでこようと思います!


Cj2
こちらの画像も公式サイトから


ジェダイ・クエスト-8~オークラ出版ブログより

Jq8_oklaChikoさんのブログでもう早々と紹介して頂いています。
簡単なあらすじと共に、例の「今回のみどころ」が書かれています。「大好評!」と銘打ってありますねw
>大好評! 今回の見どころを超簡単に紹介♪
■オビ=ワンがセクハラ行為? そして、シーリお色気大作戦??? ジェダイたちに何が起こったのか──?!

これを見て思わず吹き出してしまいました。確かに言えてます。オークラの担当さんGJであります。
メイスがどど~んと中央に仁王立ちした表紙からは窺い知れないような、お笑い満載の予告です。もしかしてメイスまでおちょくられたりして……。
前半は、シーリ姐さんとオビ=ワンは変装ごっこ、アナ坊とフェラスくんは二人の変身ぶりにあてられて、いつもの仲の悪さもどこへやら。妙なところで気があった二人でした。
もちろん、ワルのオメガや年増のアーバーも健在。アルカトラズみたいな犯罪者の集まった星で、またなにか悪巧みを考えているようです。
シリアスな展開になるにもかかわらず、前半の軽さがずっと最後まで波紋を残す、一風変わったテイストの巻です。どうぞお楽しみに!

ラスト・オブ・ジェダイ_10

Loj_10本日Amazonより届きました。
Last of the Jedi "Reckoning"、 これがシリーズ最終巻、しかもワトソン女史はJA以来の長きに渡るスピンオフ執筆に一応終止符を打つと宣言していることもあり、彼女の手になる最後のSW本になる可能性があります。
私のみならずEpi3以降のフェラス・オリンを描いたこのシリーズで、一番の興味はフェラスとヴェイダーの勝負はどうなるのか、はてまたフェラスの生死は、どのような終わり方をするのか……ということに尽きると思います。
そこで、やってはいけないことをやってしまいました──最終ページを読んでしまった!
ハリー・ポッターの第七巻でも同じ事をやっちゃったんですが、懲りないというか、こらえ性がないというか。
内容はお話できませんが、ある程度予測がついた終わり方でした。これだけは言ってもいいかな? 余り悲劇的な終わり方ではありません。ちょうどEpi3の最後に感じたような、しみじみとした情感漂うラストでしたね。ワトソン女史GJであります。
時の流れは容赦なく、すべての物のうえに等しく跡を刻んでいきます。人は去り、死に、社会は変わり、星すら滅びて行きますが、そのときどきに生きていくものたちにとっては、どの瞬間とても同じく重要でかけがえのない物であることは永遠の真理です。
わたし的には、最後にオビとフェラスに、一杯飲みながら来し方行く末をじっくり一晩語り明かせてやりたかったなあ……なんて妄想が一人走りしています。
しかし、もう本は出てしまいましたね、これで終わりだぁ……まさに、まさにEpi3の終わりで感じたのと同じ哀惜の念ですよ!

ジェダイ・クエスト7 真実の瞬間

Jq7_s正式には明日、25日発売なのでフライングではないと思い、少し書くことにします。
はやいものでこれでJQは7冊目になります。長野さんの表紙からもわかるようにアナキンが黒衣装になっています。
いよいよアナキンがダークサイドに近づく?──いえいえ、まだそれはずっと先の話しですね。
これはアナキンのオビ=ワンとの心理的な乖離、そしてよく言えば独立、悪く言えば反発を象徴的にあらわしているのかもしれませんね。
お話のあらましは読んでからのお楽しみということでなるだけ触れないでおきたいと思います。

直前のエピソードで、自分のミスから敵の捕虜となり、隠れた黒幕であるオメガの交渉の手駒となってしまい、結局マスター・ヤドルの死を目撃したアナキンは、自責の念に駆られています。
オビ=ワンは、アナキンには責任がないと思っているにもかかわらず(心の奥では)アナキンを責める気持ちも否定できない、だからアナキンを慰撫するような言葉をかけてやれないでいます。
結局オビ=ワンも悩んでいるのですが、お互いにフランクに気持ちを相手に明かせないところに、すべての障害の元があるように思われるのですが、要するに二人とも真面目なんですね(おそらくジェダイたるもの、日常の些細な出来事をだべったり、軽口をたたき合うような横の繋がりがあんまりないのではないか、そんなつまらない卑近な想像をしてしまいます)

新たな使命を果たすために、またまた辺境の惑星へと赴くのですが、そこで局地戦に巻き込まれ(お定まりですね)侵略を受ける星の前哨基地の駐在員と共にアナキンは捕虜になってしまうわけです。
そこに登場したのが、実はJAの12巻に初出のジェナ・ザン・アーバーというくせ者の科学者で……(JA12では目だけ表紙に登場ですね)アナキンは彼女の作った薬をもられてしまうのです。
ちなみに"zone"というと、私たちに馴染みのあるのは「地域」とか「なんとかゾーン」という比較的狭い場所を示す意味だと思うのですが、英語の表現に "in a zone" (いっちゃってる)というのがあって、そういう恍惚とした忘我の境地(zone)に入っちゃってるという意味です。
ここで使われているのもこの意味なんですが、なんともわかりにくいというかピンとこない薬物の名前ではあります。

で、アナキンにはこれはありがたかった──当面の辛さ、悩みを忘れられるのですから。
それとは知らず救出に向かうオビ=ワンは、これまたシンドバット並の無茶をしてなんとか潜入に成功し、大立ち回りで派手にアナキンを救出するのかと思いきや、妙にこちょまか変装したりして、ちょっと笑いをとります。
半ばラリってすべて天国みたいなアナキンを引きずって脱出するのですが、その後、例のガンダークの穴落ちになります。
落っこちたのはオビ=ワン、かなりやばくなったころにやっとアナキンが覚醒して、飛び込んで九死に一生を得ます。
アナキン、epi2では得意そうにオビ=ワンに「助けてやった」みたいな口をきいていますが、その前にオビ=ワンに助けられてるんだから、イーブンなんですがね。

タイトルの「真実の瞬間」はラストの部分からの命名と思われます。
能力があって「選ばれし者」と言われ、自分でもその立場に肯んじてきたアナキンですが、彼の心は「選ばれし者」になるには、まだまだ修行が足らないのは事実。
自分でもできるんだ、そうなんだ、ぼくは強いんだ、ぼくはすごいことができるんだ……と思い込んで来たのに、幾つか挫折を経験してふと、自分の役割を重荷に感じる(やっとそこまで成長したというか)ようになったんですね。ところが、弱音を吐ける相手がいない、頼みのオビ=ワンとはぎくしゃくしてるし。
フェラスが痛いところをずばっと突いて、アナキンも自分の心と向き合うことが出来たのかも知れません。
最後はオビ=ワンにわあ~~っと言いたいことをぶちまけて、オビ=ワンはよしよしと慰めて、でもおまえは自分の道を自分で開いていかないといけない、なんてまた半分突き放しのオビ=ワンなのですが、これはオビ=ワンにもどうしようもないことなので仕方ありませんね。ふたりの心をうち割った話しはなかなかの感動物であります。

ともあれ、最終巻とその橋渡しの9,10巻はストーリーもよく練られているし、読み応えがあると思います。7,8巻も逆に考えるとそちらへ続く布石のようなところもあって、単独巻として楽しむもいいのですが、流れの中で捉えていくほうが楽しめるような気がします。

久々にジェダイ部屋ちょこっと更新

HP画像2月も末になって、やっと一つ仕事が終わったので久々にPCの整理整頓をやっています。
長らく放りっぱなしになっていた本家HPのSW、ジュビナルスピンオフの紹介、「ジェダイのお支度部屋」に、先日2月8日に発売になった "ジェダイ・クエスト-6 シャドー・トラップ"の画像と簡単な紹介、さらに#7 the Moment of Truth (仮題 真実の瞬間) と #8 the Change of the Guard (仮題 クーデターの真相)の紹介文を載せました。
どちらもEp1とEp2の間のオビ=ワンとアナキンの空白の10年間のエピソードです。
#7は4月下旬にオークラ出版より発売予定です。うわさでは長野さんの表紙にガンダークの姿も描かれるとか。またまたかっこいいオビ=ワンとアナキンの姿も見られそうです。

ジェダイですのよ

N_ota映画字幕翻訳者の太田直子さんの新書「字幕屋は銀幕の片隅で日本語が変だと叫ぶ」を楽しく読みました。
書かれている軽い調子とは裏腹に、映画字幕ならではの翻訳の苦心や、苦心が実らない実利主義への苦言、映画を見る大衆の教養程度の低下への嘆きなど、いちいちうなづける箇所ばかり。
もちろん、苦言ばかりではありません。苦手分野でのご自分の失敗談や楽屋裏ネタバレ話など、こちらもまたにやりにやりと、読む顔が崩れるところが大変たくさんありました。
中でも2箇所、考えされられるところ、まさにその通りと共感を覚える所がありました。

まず、いわゆる禁止用語について書かれたところ。
映画字幕のみならず、文字の刊行物には厳しい禁止用語──(PCワードとも言いますね。Political Correctness……政治的に正しいなんて訳が出たために、いまいちわかり難かったのですが、政治家(politician)が公共の場で口にできる言葉という意味だとの解題がついていて、なるほどと膝を打ちました)──があって、理由の如何に関わらず、その言葉を使うのは御法度になっています。
太田さんが引っかかったのは、個人に対する差別感情がなんらない用法での、その手の言葉の使用まで杓子定規にだめと判定する配給会社の姿勢だったといいます。
何度も押し問答の末に、かの大文豪ドストエフスキーの文学作品のタイトルとして定着している言葉をその文学作品を語る際にそのまま用いることを承知させたという体験談には、大変感動しました。これがダメなら他の人に仕事を回してくれとまでいう背水の陣で交渉した結果でした。
しかし、成功しなかった場合にも考えさせられました。
個人への差別ではないと抗議したにもかかわらず、「その言葉を見聞きして、少しでも心に痛みを感じる人がいる限りその言葉は使ってはならない」という上司の言葉には重みがありました。使う側の心構えではなく、あくまで受け取る側の立場に立って考えろという、当たり前ながら、ともすれば自己の正当性を信ずるが故に、鈍感になってしまっている他者への配慮をまず考えるべきだという主張は、わたしたちすべてが肝に銘じなければならないことだと思います。

さて、第二は、キャラクターの設定について。
それこそ、この投稿のタイトルと関連しています。
まず太田さんの著書より簡単にその辺りを。
インドネシアの貧しい家庭、見るからに無学でぐうたらな父親が裕福な少年からもらっきた物を嬉しそうに見る息子に「そんなもんもらうんじゃねえ、さっさと返してきやがれ!」と字幕をつけました。
字幕は英語台本から翻訳して、その後インドネシア語の専門家にチェックしてもらったのですが、専門家から、親は極貧の生活をしていても子供の教育やしつけに熱心だ、このシーンも言葉は乱暴ではなく、言い聞かせるように穏やかな言葉遣いだと指摘されたとあります。つまり、「生活水準が低い=下品・乱暴」というステレオタイプの偏見があったと作者は反省しています。見た目で勝手にキャラクターを設定してしまったというわけです。
人の話している言葉のニュアンスはネイティブでない者にはなかなかわかりません。最低意味を把握するために付する字幕ですが、時には思いがけなく強力な影響力を持っていることが改めて理解させられました。
さらに太田さんは話を進めて、米大リーグやNBAの選手が話している字幕に、その口調とは合っていなくても、決まって「おれは……何とかだぜ!」の様な表現が現れることにも注目しています。まさに偏見、固定観念のなせる技だと。そもそも、なぜ彼の一人称は「おれ」なのか、と。

実はこのあたり、わたしもずっと頭を悩まし続けて来たことで、いまだもって解決策は見いだせていません。
英語では男も女も"I"なのに日本語となると、どの「わたし」を採用するかでその人の性別、年齢、時代物なら身分、教養程度、下手すると人格まで決定していてしまうから厄介です。おまけにどの「わたし」にもそれに従って使う語尾がおおよそ決まってくるのですから、早い話「わたし」が文全体を規定すると言っても言い過ぎではありません。
かといって、テストの英文和訳ならいざ知らず、すべて「わたし」で語尾は「~です」というのはまったく現実的ではありません。変化のあるのが日本語の特質なのですから、それを無視しては生きた日本語になりません。ただ、どの程度に何を採用するか、その匙加減がとても難しいのです。

ちょっと例を一つ。
SWのジェダイといえば最盛期にはオビ=ワンをはじめ、ヨーダ、クワイ=ガン、メイス、アナキン、と上げていけばきりがないのですが、スピンオフ小説には有名どころ以外にもオリジナルのキャラクターが大勢います。特にあるスピンオフシリーズでは女性ジェダイがたくさん活躍します。フェミニズムの現れか、それとも作者が女性だからか、単に登場人物をバラエティに富ませたいからか、その辺りは不明ですが。
もちろん原文では男性ジェダイと女性ジェダイの言葉遣いはまったく差がありません。あるとしたらヨーダ様の逆さま語法くらいでしょうか(笑
ところが、訳す段になると急に女性ジェダイが「~だわ」「~なのよ」「~なのね」と女性語尾を使い出します。ライトセーバーを振るって獅子奮迅の活躍をしたり、高速でスターファイターを操って次々指示を下すのに「~わ、よ、ね」でも無いと思いました。 しかもジェダイは幼少時より聖堂で育ち、男女の差なく同じ教育、訓練を受けてくるのですから、基本的に差は無いと考えられます。ですからジェダイの言葉遣いは基本的に同じであるとしていいのではないか、特に男性原理で動いている女性ジェダイは男性言葉を使ってもいいのではないか、いや女性言葉を使ってはおかしいのではないだろうか……そんな具合に考えて、女性にも「~だ」「~なのだ」とやりましたが……。
問題がいくつか浮上しました。複数のジェダイが出てくるとあまりにも同じ言葉遣いばかりで単調、面白くない、誰が話しているかわからない。最悪、女性らしくない、かわいげがない……orz
そうなんですよ、英語の場合必ず誰が言ったか、少なくとも女性が言ったか男性が言ったか書かれているので問題はないのに、そのまま日本語にすると、やたら「~と言った」が目に付き出します。それも「彼が、彼女が」となるとさらに違和感は増し、かといっていちいち名を使って「○○は言った」としても重たくなります。
結局、適度に女性語尾を足して、かといって使いすぎは、安っぽく作為的になりますから、適度に男性風に言い切りにして。場面も緊迫した急の場面では短く男性的に、心情をかたるような緩の場面では多少なよなよとした風情で女性言葉をつかってもらいます。
すると、今度は性格に一貫性がなくなってきて、この人は一体どういう性格なのか、とわからなくなってきます。日本語が母語である以上、女性は女性の言葉を使わないと、人格まで変わってしまうようなのです。
何度も口に出してみて、こんなことこんな場面では言わないよね~と、ばっさり切ったり、どう見てもへたな芝居の台詞みたいとがっかりしてみたり、いっそのこと「~じゃん」であったり、「~とか」「~みたいな」などという言葉のほうが実際に話されている言葉に近いのではないかと乱暴なことを考えたりして、再考、再考の繰り返しです。

知らず知らずのうちに自分の中にできあがっていく登場人物のキャラクター、それが勝手に口を開いて日本語で話を始める、そうなってくれれば一番いいのですが、それはとりもなおさず英語から日本語へ意味以上の転換を行っている──つまりわたしの好みの恣意的なキャラクター付けが定着しつつあるということなんだと思うと、げに怖ろしき翻訳ではあります。

※このエントリのタイトル「ジェダイですのよ」は星新一さんのショート・ショート「殺し屋ですのよ」から頂きました。これも、殺し屋という職業と女性とのギャップを一言で表している、一度聞いたら忘れられないタイトルです。

ジェダイ・クエスト4

Jq4_cover紹介が遅くなりましたが、ジェダイ・クエスト#4ダークサイドの誘惑/7月10日発売です。

アナキンとオビ=ワンはもう一組のチーム、ソアラ・アンタナとダラと共に内戦の続く星ハリデンに調査に向かったまま脱出できなくなった科学者の調査隊の救出に向かいます。無事に科学者を確保したものの、戦闘に巻き込まれ、アナキンの判断ミスでダラに負傷させてしまいます。自責の念に駆られるアナキンを慰めてくれたのは若い科学者ティックでした。アナキンはティックに親近感を覚えます。

その星の反乱軍の軍人から、とんでもない情報がもたらされます。彼らに対する攻撃は偶然ではありませんでした。ジェダイをつけ狙うグランタ・オメガが彼らをクレジットて雇ったというのです。なぜ、この星にオメガが、疑問は解決できませんでした。
聖堂に戻ったアナキンに対して自制を教えるために、オビ=ワンはソアラ・アンタナにアナキンにライトセーバーの集中訓練をしてもらうことに決めます。自信過剰気味のアナキンは単純な訓練ばかり繰り返させるソアラのやり方に疑問を持ちます。実はその訓練の最後に待ち受けるものが、アナキンへの評価を決め、アナキンの瑕疵を明かにするものだったのですが……。 やっと何かを掴んだのではないか、と思うアナキンですが、ソアラの言葉は冷たいものでした。

失意のアナキンの心を明るくしてくれたのが、偶然会った科学者ティックでした。しかも、話をするうちに、彼はグランタ・オメガを知っているということがわかってきました。オメガの情報を得ることでオビ=ワンやソアラに見直してもらおうと考えるアナキンを罠が待ちかまえていました。
アナキンは捕らえられますが、それ以上に自分がダークサイドに惹かれたことを自覚してしまうのです。まさに、これこそダークサイドの罠だったのです。

あわやというところをオビ=ワンに助けられて、ふたりは再び惑星ハリデンに戻ります。オメガの陰謀を未然に防ぐためです。しかし、ハリデンの不安定な地殻変動がすでに始まっていました。大噴火を起こす火山、ふたりが囚われた宇宙船めがけて大規模な地滑りが迫ります。宇宙船のコントロールはロックされていて、脱出不可能。
アナキンは死を覚悟しますが……

徐々に、アナキンがダークサイドに触れていく突端が描かれています。表紙の絵には「シス・ホロクロン」が描かれています。あとはどうぞ、本をお読み下さいね~

The Last of the Jedi 4- ナブーに死す

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ラスト・オブ・ジェダイ4巻、5月10日発売予定です。

オークラ出版ブログで表紙が公開されました。手前がフェラス、臙脂のローブを纏っているのがマローラムですね。

葬送のパドメの姿が美しい色合いで描かれています。

副題の通り、パドメの死を巡って真相をあぶり出そうとするマローラムがナブーへ出向き、パドメのお祖母さんを脅迫するのですが、なかなかの心理戦が見られる章はかなり気に入っています。

3巻の終わりで帝国軍に捕らえられたフェラスは脱出不能といわれる刑務所で昔なじみと巡り会って、無事脱出。トレヴァーたちとの再会を喜んだのも束の間、直ちにマローラムを追ってナブーへと急ぎます……

ナブーといえばあの一族もちゃんとゲスト登場していますw

ストーリー展開も起伏に富んでいますし、意表を突く最後、そして5巻へto be continued... となる終わり方、気を持たせられます。