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不可解なる変装 改訂版2

承前

わたしはしばしの間新聞を手に持ったままカートライトから視線をそらせた。
「いったい誰がこれを書いたんだ?ホームズはこのことを知ってるのか?」
「ここには本当のことが書いてあるのか? ホームズが地下室にいるのは別の下宿を探すまできみを避けているからか?」
「これって今日のガゼット紙か?」
「そうだ、ワトソン。きみは何も知らないように見えるが」
「ぼくがいま話しているきみはジャーナリストとしてのカートライトか、それとも友人のカートライトか?」
「ああ……そうだな、残念だが友人として話している、ジョン」
「ぼくも残念だと言おう、これはまったくのくそったれな話だ。だがこれ以上話をしたかったらオフレコで頼む」
「いいだろう、ではオフレコで」
「これに関してぼくはまったく何も知らない。ホームズが絡んでいるのかどうかも知らない。彼はいま重要な極秘の仕事にかかっている。これはおそらくその件と関わりがあるのだろう。残念ながらぼくに言えるのはこれだけだ」
「ひとつだけわからないことがある」カートライトは言った。「ガゼットはきみたち二人に話を聞かないでどうしてこの記事を入手したんだろう? とにかくきみがいいというまでぼくはこの件については何も書かないことにする。だが、その時は独占記事にしてもらえたら……」
「いいだろう、独占記事はきみのものだ。ありがとう、ニコラス」わたしは言った。

玄関で見送るとドアを閉ざした。彼が帰ってくれてほっとしている自分に気がついた。実はさらに特異な状況下ですぐまた会うことになるとは夢にも思わなかったのだ。
しかしホームズとこの件について対決しなければならない、それは必至だ。わたしは地下室のドアをノックした。
「ホームズ!」しばしの沈黙。
「ホームズ! 話がある」
「いまはだめだ、ワトソン」
「ホームズ、緊急に話をしたい。新聞に出ていることだ。」
中で物音がしてドアが開いた。
「……新聞だって? どうやって新聞を手に入れた?」
「カートライトが来た。記事を読んで―――」
「あれだな」ホームズが途中で遮った。「あの記事だな。あえて言うなら、説明さえ聞けばきみもよかったと思うだろう。30分ほど時間をくれたまえ」

しばらくして、われわれは居間で向かい合った形で座っていた。さらに夕暮に近く、相変わらず暑苦しかった。
「あの新聞記事は、遺憾ながら必要なものだった」ホームズは言った。「あまりきみを困惑させることにならなければよかったのだが、ワトソン。この仕事が終わったらすべて正常な状態に戻るから」
「なぜだ? 記事にはぼくたちが喧嘩別れしたと書いてある」
「そのことだが、きみに頼みがある。きみも知っているようにぼくはこの仕事を秘密にしておこうと努力しているが、どれくらい隠しきれるか確信が持てなくなってきた。警察もこの件に関わっていて実験のことも知っている。だが下っ端の警官はもとより、上級職員にまで、あの冷酷な悪党と手を組んでいる者がいないと誰が言えよう。あの記事を出すことでオーガンはきみがもうロンドンにいないと思うかもしれないし、ともかくきみはもうぼくと同じところに住んでいないと思うだろう」
「すると……きみはぼくを守るためにこの記事をガゼットに載せたのか?」
「その通りだ、ワトソン。まさにぼくの目的はそれだった」
「ただ……まず先にぼくに相談してくれていたら!」
「ワトソン、きみはまったく知らないで終わるはずだったんだ。カートライトが来なければ新聞記事を見ることもなかっただろう。彼が来てきみが目にしてしまったのは不運だった」
「あの記事を見たから彼は来たんじゃないか」
「そうだ、そこはぼくの計算違いだった。さて、もう遅い。あすまた仕事がある。きみからもうひとつ保証を取り付けたい」
「何だ、ホームズ?」
「いかなる事情があっても二度と実験を妨害しないでほしい。きわめて繊細かつ影響を受けやすい性質のものだから一瞬の乱れがあってもこれまでのすべてが台無しになってしまうかもしれない。いいか、いかなる事情があってもだぞ!」

その夜、むっとする熱気のなかでわたしは遅くまで寝つけなかった。夜具を押しやって、地に落ちた自分の評判について嘆いた。少なくともこれが世間の見方なのだ、いや、すくなくともロンドン・ガゼット紙を読んでいる世間の信じるところなのだ。―――ホームズとワトソンはコンビを解消した。しかしワトソン氏からのコメントはない。口うるさい探偵が述べた上品な言葉での相手への賛辞だけだ。
苦々しい思いが安らかな眠りをさまたげその結果悪夢を誘った。
しかし、これらすべてを重ね合わせてもまだ何か腑に落ちないことがあった。何かきわめて重要なことがまだ明らかにされていないのだ。

翌朝早く目覚めた。しかし疲れはとれていなかった。窓には近寄らずに起きてからできることを始めた。通りは静かだった。ゆっくり着替えを済ませて何か食べるものを探しにキッチンへ下りた。轟音を響かすホームズの実験は地下でもう始まっていた。彼が寝るのさえ厭っているのかと疑問だった。ドアのベルが鳴ったのはポットで紅茶を淹れているときだった。ベルは間をおかず鳴った。ホームズには聞こえていないと思った。キッチンからはドアの外が見えなかったが、数歩玄関ホールへ進むと横の窓からまたもやニコラス・カートライトの姿が見えた。わたしはすぐさまドアのところにいくと招き入れた。
「カートライト?」
「ワトソン、いったい何が起きているんだ?」
「何だって?」
「ここでは何のゲームをやっているんだと聞いているんだ」
「カートライト、きみの言っていることがわからない。とにかくあがれ」
間違いなく彼が頭から湯気の出るほど怒っていることは明らかだった。だが、何がそうさせたのかまったくわからなかった。部屋に入ってもカートライトは座らないかった。腕を後ろに組み、相手に非難を浴びせようという待ちかまえていた。

以下次回へ続く。

お断りですが、2,3個所確信の持てない部分を意図的に抜いてあります。つながりが悪いところはそういうところだとご了承ください。また聞き直すとわかってくるかもしれませんので、逐次訂正していきます。前回の分も多少訂正しています。
まあ、だからどうってことはないのですが、やっぱり正確なものになるように努めたいと思っています。

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不可解なる変装 改訂版1

先日、といっても年をこえてしまいましたが、昨年末にBBCのオーディオ・ドラマ、カンバーバッチが朗読したシャーロック・ホームズ 見出された鉄道ミステリの第一話、部分的に聞き取りをして書き起こしました。
不十分な点が多かったので、改訂版を載せます。開始から13分までの第一部です。聞き取りができずまだ文字化していない部分が実は3か所ほどありますが笑って見逃してやってください。聞き違いをしている箇所もあると思いますので見つけた方はどうぞお知らせください。お願いします。
では―――



現在の住まいの階上にわたしの書き物机がある。引き出しには鍵のかかったシダー杉材の小箱が入っている。
小さいころに祖父からもらったもので、いわばわたしの「秘密の箱」とでもいうべきものだ。少年の頃は子供っぽい宝物、例えばパチンコだとか蜜蝋の塊, カニの殻などが入っていたのだが、このところは何年も忘備録入れになっている。
雑然とした物入れになっているのを認めるにやぶさかではないが、そこにはわが生涯の友にしてコンサルタント探偵であるシャーロック・ホームズのまだ公にされていないたくさんの事件に関する覚書がある。
それらは、いろいろな理由がからちゃんとした事件の顛末を書き起こしていなかったのだが、近ごろ多少手隙の時間ができたので再び箱を開けてみた。黄ばんだノートに記された冒険の中には、事件当時からかなりの時間が経っているので、そろそろ公にしてもよかろうと思われるものもあって、古いものから時代順に書き起こすことにした。
それはいくつかの理由があってわたしは書き記すのをためらったものである。事件そのものに興味をそそられる要素が少なかったわけではない、むしろその逆だったのだが、それはわたしにとって個人的に苦々しい経験を思い出させるものだったから今まで日の目を見なかったものだといえよう。

それはある7月の水曜日の夕方のことだった。熱気が地面を覆う暑い日も終わりに近く、わたしはベーカー街の居間で開いた窓辺にすわり、涼しい風がそよとでも吹くのを期待して外の空気をすっていた。膝に広げた新聞は、警察が殺人事件の容疑者の悪名高いトバイアス・オーガンを釈放したと報じていた。数日前に金貸業のマックス・ジンマーマンがモードル通りの小さな自室で頭を銃で撃ち抜かれて見つかった事件の容疑者として逮捕されていたものだ。警察はオーガンの仕業に違いないと見たものの殺人罪に問える十分な証拠がなかったのでやむなく釈放したのだ。
奇妙なことだが、わたしはこのオーガンと面識があった。以前に、わたしの記憶では、背中の下部のかなり危ない場所に傷を負ってやってきた患者だった。彼は金属製の支柱の上に倒れたと言い張ったがわたしは刺された傷ではないかと疑った。はたして診察の結果疑いに間違ないことがわかった。何があっても他言はするなという意をこめた無言の脅迫を受けた。それは忘れようもなく恐ろしい恫喝だったので、診療所から彼が出て行ったときには大いにほっとしたものだった。
わたしはオーガンの事件について、明らかに何か見解を持っているに違いないホームズと話がしたいと思ったけれど夕食に現れた時のホームズは妙に苛ついていてろくに話もしたがらなかった。このような兆候から彼が何か難問に頭脳を働かせている途中であることがうかがわれた。だが、だからといってわたしは黙って食事をするつもりはなかった。

「外は息がつまりそうに暑い天気だね、ホームズ」薄切りビーフにコショウを振りながらわたしは言った。
「確かに、ワトソン。中でもひどく暑い」それだけ言うとポテトを切るのに手が離せないという様子だった。少ししてわたしはまた声をかけた。
「姿が見えなかったがどこかへ仕事で出かけていたのかね」
「その通りだ、仕事だ」 またもや話が途切れた。ナイフとフォークの音だけがする。
「どこか近場かね?」
「とても近いところだよ、ワトソン。きみにもどこかわかるだけの知恵があると思うのだが」
「いや、ぼくは別に詮索したいわけじゃ……」
「地下室だよ。一日中この家の地下室にこもっていたんだ。どうやら詮索はしたくないという気持ちと知りたいという抑えきれない好奇心が葛藤しているようだから、なぜぼくがそこにいたか教えてあげよう」ホームズはにっこりして声を潜めた。「きみを信頼していうんだが、他人には一言も言わないならね」
「もちろんだ、言うものか」
「それに了解してほしいのだが、もし一旦聞いたらこの仕事が終わるまできみはこの家を出ることはかなわない」
「なんだって?」
わたしはナイフとフォークをほとんど落とさんばかりに下に置いた。
「一歩も外へ出るなと?」
「まさにそういうことだ。おそらくきみは、そう――たぶん数日になるだろうが、ここに足止めをくうくらいならぼくの仕事の秘密など知らないほうがいいというかもしれないが」
救いようがないほど好奇心が膨らんで、わたしはこの暑さの中ドアを締め切る不快さや、ここに缶詰になる退屈さや、あろうことか恋人と会う約束があることことさえ頭に浮かばなかった。

「受けて立とう。きみの要求に従うとしよう、ホームズ」
ホームズはテーブルの前から立ち上がった。食事は食べさしのままだ。暖炉にタバコ入れをとりにいってパイプに詰めて火をつけると肘掛け椅子に深々と身を沈めた。

「トバイアス・オーガンの事件をずっと気にしていたんだろう、ワトソン?」
「そうだ。気になっていた。だが、どうしてわかった?」
「きみは二度も新聞のそのページを開きっぱなしにしておいたからね」
「妻と幼い子供たちがいる自称ビジネスマン、貸金業のジンマーマンが軍用ライフルで殺された。警察にはトバイアス・オーガンが犯人だと断ずるいくつもの理由があった、そのひとつがオーガンはライフルを所有していたことだ。もちろん彼は自分の銃が凶器になったことは否定したがね」
「予想されたことだ」わたしは言った。
「考えてみてほしい」短い沈黙。
「科学的にかなりの確実性で弾丸とそれを発射した銃を結び付けることができるとしたらどうかね?」
「それは素晴らしいことだ。だが、そんなものはなかろう」
「だが、ワトソン、こういわせてもらおう、そのような科学は将来的には可能なのだ。それがまさに今ぼくが地下室で奮闘している問題なのだ。地下室に実験のための射撃場まがいの場所を作った。進捗状態は見込みがある。予想通りに進めば必ずトバイアス・オーガンを絞首台へ送ることができるだろう。だが、オーガンは根っからの極悪人だ。多くの殺人を犯している。そんな男がもしこの実験のことをうすうす気づいたら、きわめて危険なことになるかもしれない」
「ホームズ、きみに危険が及ぶかも知れないけれど、どうしてこのぼくまで危険なことになるんだ?」
「さっきも言ったようにオーガンは残忍なやつだ、彼の手は敵対する相手の身近な者を誘拐して、しばしば最悪の事態が起こる。もうきみは知りすぎた。きみを危険に放り込むほどの覚悟はぼくにはない。だからきみはこの家でじっとしていてもらいたい。誰か来ても応じてはいけない。窓からも離れろ。知人の客もだめだ。この事件が解決するまできみはここでいわば囚われの身となり暮らすのだ」
「ああ、かえって好都合かもしれない」わたしは言った。「書かなきゃいけない医学の論文もある、缶詰になれば勉強に専念する気にもなるだろう」
「すばらしい、ワトソン。きみの払う犠牲は決して無駄にはならない」
「犠牲だなどとこれっぽっちも思わないさ」
その夜わたしは次週の予約をすべてキャンセルして、これからの数日間が充実したものになると期待しつつ床についた。

翌朝、わたしは満ち足りた気分で起き出したが、家には人気がなかった。ホームズはすでに地下の射撃場へ行っているのだと思った。大家のハドソン夫人は早朝に家を出てしまったようだ、というのも冷めたくなった朝食というプレゼントが残っていたからだ。
まだ気温は暖かい程度で蒸し暑くなっていなかった。暖炉の上の時計はゆっくりと時を刻んだ。わたしは専門書を読みながら学生時代以来久しく感じていなかった勉学の静かな恍惚感に浸った。

しかし正午になるまえに部屋は暑くなった。ひとつのことに集中ができなくなり、渇きがじりじりとわたしを苛んだ。階下のハドソン夫人の部屋へ行ったが相変わらず無人だった。そこで地下へ行き昼食はどうすることになっているのかホームズに尋ねようと思った。
地下室のドアは閉じていた。ノブを回そうとすると鍵がかかっていた。と、中から銃が発射されるような轟音と、ベアリングが鉄の容器の中で転がるような金属同士がこすれあう凄まじい音が聞こえた。

「ホームズ! そこにいるのか?!」
「ワトソン、ここで何をしている? いま捜査中だ!」
「そうか、ぼくはただ昼食はどうするか知りたくて」
「自分で何かみつくろうんだ」ホームズは叫び返した。「ハドソンさんにはここから離れるようにいった。無辜の人命を危険な目に合わせるわけにはいかない。それにワトソン、地下室に近づくな。ぼくらの部屋かキッチンにいるんだ。お利口さんにしているんだ」
「よかろう、ホームズ。それとはべつに―――」
「何だ?」
「新聞が読みたいんだが」
「残念だが新聞は抜きだ。仕事が完成するまでここを出る機会もない。さあ、続きをやらせてくれ!」

わたしはばたばたとキッチンに戻り、パンとチーズを見つけると二階へ上がった。部屋はひどく暑くなっていたが、窓の側に座ってはいけないと言われていたのでグレイの解剖学書の綴目の上にパンくずをこぼしながら読み読み食べた。少しずつ心が落ち着きをなくしているのに気がついた。
昼食後、自分を叱咤してもう少し勉学に励んだが午後3時になる前にアームチェアに座ったまま寝入ってしまった。

ベイカー街を行き来する夕方の車の音を耳にして目を覚ました。自由に往来する喧騒の音にいくばくかの羨望を感じた。彼らには戻るべき家族があり、小さな手と楽しい家族が集まる夕餉が待っている。それに比べてわたしの部屋は殺風景で寒々としていた。ホームズは地下室から出てこないしハドソン夫人は夕食になっても姿を現さなかった。その後の夜をどう過ごしたかわたしは思い出せない。ロンドンの石畳は日中に吸収した熱気を今度は空気中に放出していた。かつてわたしが知っていた外界は徐々に静まりだして、ついにわたしは空腹と滅入った気分を抱えてベッドに入った。

翌朝、間に合わせの朝食をしたためたあと仕事にかかった。執筆中の論文の論考にすっかり乗って書いているうちにまたもや部屋がオーブンと化したように息詰まるくらい暑くなってきた。前日のような難民状態はごめんだったので、ホームズの厳しい禁止もよそにわたしは窓に近づいた。ただほんの少し新鮮な空気がほしかったのだ。
窓の覆いを挙げたときベイカー街をやってくる馬車が見えた。それは窓の真下で止まった。降り立った乗客はニコラス・カートライトだった。大学時代からの友人で今はタイムズ紙の記者をしている男だ。数か月会ってなかった。どうも予告なしに訪れてきたらしい。訪問者には応じないというホームズとの約束が頭にあったのでわたしは気もそぞろになった。
呼び鈴が鳴った。最初に浮かんだのはこのままじっとしていてカートライトがあきらめて行ってしまうのを待とうかという考えだった。しかし、間をおかずまたもや呼び鈴がなり、今は開いている窓からカートライトが呼ぶ声が聞こえた。
「ワトソン!」
声に込められた不安な調子は何か不都合なことが起きていると示していた。カートライトは親友だった。わたしの助けを必要としているかもしれないというのに居留守を使えるはずもない。わたしは階段を駆け下りると玄関のドアを開けた。

「ワトソン、会えて安心した」その言い方に何か妙なものを感じた。カートライトは声を潜めていたが、ホームズのにわか仕立ての射撃場に近いのでわたしは囁いた。
「ニコラス、ちょっと変わった事情があるんだ。できるだけ静かに二階へ来てくれたまえ、できる限り説明するから」 家の奥から発せられた突然の物音が静寂を破った。実験に没頭していてホームズがわたしの客に気づかずにいてほしい願った。
二階の居間のドアを閉めるや、カートライトが声をかけた。
「ワトソン、心配していたんだ。ここへきてもきみはいないんじゃないかと思ってた」
「心配だって?」
「そうだよ、ガゼットに載ったきみとホームズについての記事だ、気がつかなかったのか?」
「カートライト、いったい何の話だ? このところ新聞を読んでいないので見当もつかない」
「ほら、これだ」カートライトは件のページを開いて新聞を放った。その見出しが目に入った。
”シャーロック・ホームズとドクター・ワトソンが決別"
「―――卓越したコンサルタント探偵シャーロック・ホームズ氏と友人の医者、ドクター・ワトソンは数年間にわたる良好かつ成功したコンビを組んでいたが、その仕事上のコンビを解消し、同時に個人的な友情も終わりを告げたと思われる。ホームズ氏の語ったところによると、氏は ワトソン医師への敬意を持ち続け、彼の類まれな名誉と専門の手腕にも言及したものの、どうにも解決のつかない事情が二人の決別を早めたということである。ドクター・ワトソンからは何のコメントもない」

2へ続く。

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遅ればせながら誕生日

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6日はわたしの、そして14日は母の誕生日です。松の内に近いのでいつも取り立ててお祝いなどもせず、ひとまとめで、また一つ歳くったねおめでとうって苦笑いするところですが、今年は孝行息子たちがお祝いの品を届けてくれました。

ガラスのボトルに入ったプリザーブド・フラワーは長男夫婦から、バースデーケーキと超ビッグなアップルパイ、ワインは次男夫婦が持ってきてくれました。
正月気分がまだそのあたりに漂っているうちに、にぎやかに改めてお祝いの仕切り直しです。
グリューワインを温めてケーキを切り、アップルパイを突っつきつつ、わらわらと話し、ネットやって買い物したり、近場の穴場的カフェの情報を仕入れたり、なんだか家族行事というよりも気の合う仲間が寄り合って楽しいひと時を過ごした気分になりました。

べたな誕生日よりもこういうのもいいかも、なんて思いました。

付記 スパムが多いので閲覧のみといたしました。

謹賀新年

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明けましておめでとうございます。
昨年はこの気まぐれブログにお付き合いくださいましてありがとうございました。
今年も相変わらず不定期で不十分な投稿になることと今から案じていますが、どうぞよろしくお願いいたします。

今年の抱負、と見栄を切るつもりはさらさらありませんが、書き出した記事は最後まで仕上げて投稿するように心がけます。昨年は書き出したものの内容に満足できず途中で投げ出したことが何度かありますので。
それとあまりくどく独善的にならないように、気楽に書きたいものだと思っています。

写真は大晦日にセッティングした玄関のしつらえです。額絵は母の染色、絵皿はトールペイントです。中央のワイングラスの中の羽子板の羽と松の小枝に縁起物、張子の門松・獅子舞・富士山のアレンジはわたしがやってみました。

昨年のやり残しとしてBBCのシャーロック・ホームズのCDの大意紹介と年末に見た映画のレビューを正月休みのうちにやれたらいいな、と思っています。

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付記 スパムが多いので閲覧のみにいたしました。