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2010: Harue Odyssey

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イタケの王、オデュッセウスはトロイア戦役の後、ポセイドン神の呪いを受け故郷に帰り着くまでに20年余も海をさまよったという。ホメロスが吟じたオデュセイアはその苦難の物語である。
アーサー・C・クラークはこれにちなみ、人類の進化の長い道筋、そして更に宇宙に進出した人類が、数万年前から人類の進化を待ち続けていた存在と邂逅して、さらなる進化を遂げる壮大な物語を"2001: a Space Odyssey"(2001年宇宙の旅)と名付けた。これは先頃わたしが経験した長い旅路、題して「2010; Harue Odyssey」である。

なんちゃって大げさに書きましたが、先日F市の隣の春江というところにある県の運転免許センターへ行きました。地図に示した青い線がわかりやすく距離も近い経済路線。赤い線が午後にわたしがたどった(と思われる)彷徨の道筋です。
さて、センターへは息子を乗せて行ったのですが、午前9時までに入らなければならないので市内交通混雑を加味して7時すぎに家をでました。
予定としては、車が一台なのでセンターで息子を下ろしてわたしは市内に戻り、午後からの勉強会に出席、そのあと4時半にまた迎えに行く、ただそれだけの簡単なものでした。
ところが問題は目的地がわたしがまったく土地勘がない知らないところだということ、さらにわが家の車にはカーナビが付いていないこと、さらに息子はそのあたりの道を知っているということでした。
行きは息子の運転で順調に国道から左折、上の地図で示した青い道筋をたどり、何ら問題なくセンターに到着。8時半でした。最初の誤算、早く着きすぎてわたしの行き場がない……。
午前中の待ち時間は映画を見ることに決めていましたがそれでも開始が10:30です。時間を潰そうにもまだどこも開店していません……。とにかく映画コンプレックスのあるショッピング・モールへ戻り、そこのスタバへしけ込むことにしました。

長旅の予兆がここから始まりました。先程の道を逆にたどって道順を確認するつもりだったのに、うっかり曲がり角を間違えてまったく見知らぬところに出てしまいました。国道に戻らなければショッピング・モールにたどり着けません。どこにでも標識くらいあると思ったのが間違いで、大きな道を選んで走るのに信号の名を見ても記憶に無い物ばかり。まったく方向がわからないので、仕方なく道端のローソンでパンを買って聞くと、もうかなり市内へ戻っている模様です。言われた通りに直進するとやっと見たことのある交差点へでました。
スタバにたどり着いたころには9時を回っていました。

コーヒー一杯で1時間粘り翻訳の課題をこなし、いざ映画館へ。アイアンマン2を見て終わるともう1時に間がありません。急いでFIA(F国際交流会館)へ移動。予定通りに勉強会を終え、またもや1時間半の待ち時間になります。喫茶コーナーで友だちと話すことしばし。免許センターへ行くのに別の道を勧められましたが、そちらの道はまさに未知の道……。やはり朝たどった道を行こうと心に決めました。

4時です、いざ春江へ。国道に乗って川を越えたところで左折……のはずが交通の流れに乗って走っていたら当該信号を通り過ぎてしまいました。あっと思ったときにはもう後の祭りです。次の信号を左折(かなり長い距離を走ったところの)、もう一度左折して走れば目当ての道に出るはずです。
思惑通りに今朝見た覚えのある道に出ました。広い通りに出るまで直進、それを右折……してはいけなかったのです!
最初左折、次に右折であったのに朝戻る時に別のルートをとってしまったために曲がる信号を確認できなかったのが大きなミス。しかも二度曲がったのに一度だと勘違いして最終に曲がる角のファミレスを目指してどんどん北上してしまいました。
さすがに人家がなくなりおかしいと思ったものの、曲がって戻れそうな道がないままガソリンスタンドで道を聞くと、親切なおじさんが教えてくれたのですが、土地の人は最短距離の道を教えてくれるので、土地勘の無い人間にとってはさらに混迷の度を強めるだけでした。
ええっと、この道を戻って二つ目の信号を右折、そのままどんどん行くと(この、どんどんがくせ者、どれくらいか見当がつきません)云々。
時刻はもう4:30を回り、息子から終わったよとのメールは入るし、気持ちは焦る一方です。
その後ファミマで再度尋ね、その通りに行くも目印の病院が見あたらず、途中で引き返してそことおぼしき角を曲がり、更に進むと町中のにぎやかな通りに出ました。またもやローソンで確認、どうやらあと二つ信号を過ぎたところを右折して直進すればたどり着けそうなところまでやってきました。
時すでに5時少々前。やっと見覚えのある道に出て走るも、免許センター周辺ではよくねずみ取りが張っているとか。逸る気持ちをおさえつつ法定速度で進み、ありました!やっと免許センターにたどり着くことができました。がらんとなった駐車場では所在なさげにipodをいじくる息子のぽつねんとした姿が……。

これがHarue Odyssey の顛末です。平謝りに謝って(快く許してもらえましたが、ありがとう息子よ!)帰途につきました。

反省; 知らない道は信号や目標物で覚えたつもりでも結局あまりよく覚えていない。必ずメモを取ること。
信号をパスするなど通り過ぎたらその地点まで戻ること。勝手に判断してこちらへ曲がれば元のところに出るはずという根拠のない確信はもたないこと。
道を聞いても、どんどん行くとかずっと真っ直ぐとか言われると不安になる。もしや曲がり角の目当てを見逃したのでは、と勝手な判断をして曲がってしまう。それが原因で目標からはどんどん離れる結果になる。

対策; 地図を携帯すること。道を聞くときも現在位置がわかるので自分なりに納得できる。もちろんカーナビを装備するのが一番良いけどね!
おつき合い、お疲れさまでした。

雨の京都もまた善哉

P107064218日、京都へ行って来ました。

前日が30度越えの猛暑だったので暑さに耐えられるか心配したものの、当日は曇りのち雨、気温も平年並みで心地よく歩くことができました。
まず立ち寄ったのが四条河原町角の永楽屋。こちらの一口椎茸、「冬茹(どんこ)」の佃煮は絶品です。百貨店などに出店を出さずこちらのお店に行かないと買えないのが珠に疵というか、そこが昔ながらの矜持というか。交通の便はいいので、まずは京都駅から市バスで直行。
「たけくらべ」という茸、筍の佃煮もお気に入り。こちらは冬茹に比べて価格も手ごろなので幾つかまとめ買いします。こちらのお店では包装を待っている間にお茶とお菓子を出してくれます。昨日は冷茶に夏菓子、おいしゅうおした。
河原町から烏丸に歩きながらデパートで化粧品など買い、本日のメインイベントの烏丸一条の虎屋へと向かいます。

学生時代に一条小川に下宿していたので、この辺りはよく知っているつもりでしたが、さすがに何年も経つと見慣れた建物は数えるほど。以前に虎屋菓子舗があった場所が虎屋菓寮となってリニューアルしました。
P1070649 どれほどこてこての和風建築かと思いきや、中は木組みの曲線が美しい北欧の建物を思わせる図書館のようです。
P1070644天井の湾曲した木組みが空間を広くゆったりと見せています。
P1070643窓に面して広い庭と、その向こうに小さなお稲荷さんと土蔵が見えます。折から少し強さを増した雨がしとしとと軒から下の水面に向かって滴ります。やや早めだったのでわたしたちだけで貸し切り状態。抑えたクラシックのBGMの他に聞こえるのは微かな雨音だけ。
P1070652小さなお重と汁物椀、平安好日と焼き印のある夏らしいお弁当箱。
P1070656お目当てのお弁当。予約が取れないことで有名な祇園のさゝ木の口取、汁物、漬物がつきます。小さい小さいお重に煎り青大豆ご飯と漬物。お品書きは、小松菜煮浸し、海老とさよりの黄味餡、大徳寺麩クリームチーズ入り、蕗の湯葉巻き、アスパラサーモン、蛸やわらか煮、鯛の子旨煮、枝豆、よもぎ麩、鯵笹巻き寿司、汁は冷製白味噌に里芋。
P1070661_2デザートにあんみつ。寒天、琥珀天、みつまめ。量的にはほんの一口ずつでしたが、ゆっくり食べればそれなりにお腹もくちくなり、あんみつの濃厚な餡と口触りの確かな寒天を楽しみ、静かに密度の高い昼を過ごすことができました。


午後からは地下鉄で今出川から竹田まで直行。京都骨董市へ出向きました。年に数回開かれる全国有数の規模を誇る大骨董市です。特に目当ては無かったのでぶらぶらと予定の時間まで会場をぶらつき、小さな北欧陶器に見えるクリーマーを一つ買いました。白地に青でクローバーの絵がある日用品です。母は大振りの糸巻きを棚の足にするのだといって買いました。二人とも安上がりな買い物でした。
再び京都駅に戻り、7時過ぎの電車で家路につきました。雨の京都もまた善きかな……の1日でした。

意外!ちょっとマニアックな歴史検証もの

Time_scoop_hunter_sその名も、タイム・スクープ・ハンター。NHK総合で先日第2シーズンが終了しました。

月曜日午後10:55から30分間、中途半端な開始時間と意外に短い放送時間でこの意欲作に気づくのが遅れました。
"タイム・スクープ・ハンター"──タイトルからして(ジュビナルっぽさぷんぷんの)マニア好み。今までの教科書的なNHKの時代検証ものとはひと味違って、歴史の表舞台には立たない庶民サイドから見る日本史の片隅を描くとでもいいましょうか。そしてその歴史を傍観的に目撃してスクープするのが未来から来たタイム・スクープ・ハンターというわけです。

タイム・スクープ社のジャーナリスト沢嶋雄一くんが"特殊交渉術"を使って名もない庶民の日常に密着取材するという一話完結のエピソードです。実際に見始めたのが2シーズンの第5話からです。
通信技術の未熟な時代に狼煙ならぬ大旗を振って相場の伝達をする職業であるとか、日本独自の数学、和算で智恵を比べる人々であるとか、藩へ上納するノルマに対する金山の鉱山労働者の苦労、正確な時刻を太鼓で知らせる単調でいながら重責のある役人、室町時代のローテク喧嘩、石礫投げ合戦の仲裁人、戦国時代の女人の落人、江戸時代の駕籠かき道中の一大事etc, etc

SF味のあるガジェットはお遊びとしても、とにかくリアルな人物群像に嬉しくなります。テレビの時代物といえば、一糸乱れぬヅラ髪で下ろしたての糊の利いた着物を纏い、美しい足袋に隙のない着付け……古の時代に夢を抱かせる趣向としては結構なのですが、現実は決してそんなものではなかったという、常識をできる限り見せようとしてくれます。
TSHの沢嶋くんのおとぼけナレーションや当該時代の人々がときおりカメラ目線、カメラ発言をするあたりもこのシリーズの楽しみの一つです。 撮影余話やあらすじなど、TSHブログに詳しくあります。
1シーズンを丸々見逃しているのでDVD化を機に購入することに決めました。どうやら3シーズンも続行になる模様で楽しみです。