my reading report

  • ■ Book Shelf

relative sites

Powered by Six Apart
Member since 07/2006

« February 2009 | Main | April 2009 »

棚からぼた餅、ついでに天から雪も

Kyo_higaeri京都散策日帰りの旅、JR西日本企画の旅行で、往復の乗車券指定特急券+指定のお店での食事、これがセットになったものです。
それが棚からぼた餅、ペアでいただけたので昨日京都へ出かけてきました。

事の起こりは地元商工会議所の行っているスタンプサービス。
買い物をして規定数のスタンプが溜まると懸賞に応募できる、というあれです。
母の友人が懸賞で引き当てたのに本人は"知らないところへ出かけるなんて怖い"(!)と頭から使う意思なし。
それでは家族の中で……これも誰も行かない。それでは親戚、近しい友人……とさらに声のかかる範囲が広がって、遂に同じグループで創作をしている母達に話が持ち込まれました。
ところが、やはり誰も行かないというのです。何人もで行くなら付いていくけれど、一人では行きたくないというのが理由の概ねのようでした。そこで、無駄になるなら私が行くよ、と母が立候補すると、喜んで使ってくれとのこと。
斯くして棚ぼた食事付き京都旅行ご招待とあいなった訳です。

さらに驚いたことに、当選証書をよく見ると、なんとペアでご招待!
もちろん当選のご本人に説明してやっぱり行くとのたまうかと思いきや、それでも自分は行かないから使って欲しいと。
3月中という期限つきなので、2週間ほど前に都合を見て26日と決定、食事も幾つか指定がある中から、その後の行動が一番便利であろうと、京都駅のホテル内にあるレストランステーキ食べ放題!プランに決めました。

さて、昨日朝早めに起床、そして我が目を疑いました。何と、雪が降っているじゃありませんか!
もう4月ですよ。桜も咲き始めているんですよ。それなのにあたりは真っ白、空からは大振りの牡丹雪が次から次から、さながら2月の雪のように落ちてきます。これでは駅まで歩くこともできません。
しかし! すぐにネットでリアルタイムの天気予報検索。それによると京都の天気は晴れ、最高気温11度の予想。このところ何度も裏切られているJRも今のところ遅れもなく平常運転。胸をなで下ろし予定通りに駅へと向かいました。
列車が進むに連れて白い物は消えて雨となりました。京都が近づくと薄日も差してきてまあまあの天気。「天はわれらを見放した」ということにはならなかったようです。

到着して小一時間ぶらつき、ホテルの15階へ。
予約席で京都の市内が一望されます。しかも目の前に京都タワー(!)
京都タワー(別名お東さんのローソク)は悪名高い京都3グロの1つ──あくまでも一部でそう言われていたというだけですから誤解のないように。ちなみにあとの2つは、平安神宮の大鳥居と旧朝日会館の壁画)
京都の景観を損なうと言われ続けてもう何十年、登ったこともなかったのですが、こうして同じ高さから初めて見ると、遠方に連なる京都を囲む山々の前に、デンと居座ってなかなかの威容を誇っています。
レストランは市内に向かって全面ガラスで、キャッチは「五山送り火」が一望の下に全て見えるというもの。
対面でステーキを焼いてくれたシェフによると毎年8月16日の送り日が終わった次の日、つまり17日から翌年の16日の予約受付を開始するのですが、ものの数分で予約完了となってしまうとか。
食事は適度に和風と洋風がミックスされ、食べやすい一口サイズに切って皿に載せてくれるステーキにおろしワサビと合わせ塩、さらにカリカリに焼いたニンニクをちょっと合わせ醤油につけた物を乗せて食べると絶品でした。
丁寧に取り除いた脂身の部分は別に細かく切って十分に脂分を押出したあと野菜とさっと炒めたもの、味噌と小口ネギで佃煮風に炒めたものなど、ステーキとステーキの間に適度に違う味の物を挟んで出してくれて、それも美味しく頂きました。
私たちはお代わりを一度しかしませんでしたが(というか、もう満腹でできなかった)、今までの最高は1人で1Kg!
限界に挑戦と言っていたらしいですが、どんな物でも、「おいしい」と感じて食べられるうちが一番いいのにね。

ゆっくり2時間近くもかけて昼食を楽しんで、あとは町中をぶらつき、いつも行く店を覗いて季節にちなんだ物を購入。それはまた次回でご披露しますね。

プチ・タトゥイーン

Balance霞か雲か……いいえあれは黄砂、それとも花粉??
恒例の季節が満艦飾で到来です。
ここ2日、暖かいを通り越して暑い日が続いています。
それだけではなく、黄砂がひどい、ひどい、ひどい、ひどい。

必要時以外の外出はなるべく避けていますが、昨日やむなく出かけたところ、西を向いても東を向いても山が霞んでいてぼんやりとしています。
車にはルーフといわずボンネットといわず、全体に黄砂が斑になってこびりついています。日に2回は車に水をシャワーにしてかけていますが、効果薄です。
微細な砂が呼吸する風の中にも漂っていると思うだけでなにやら鼻がむずがゆくなってきます。このところ日本海側はさながらプチ・タトゥイーンの様相です。

砂に輪をかけてひどいのが憎っくき花粉。朝方になるとまだ寝ているうちに鼻がちりちりとむずがゆくなって来ます。こうなるともう寝ていられません。なぜに朝方に症状が一番ひどくなるのか不明ですが、私の場合には寝起きが最悪です。ひと渡り、くしゃみや洟や目の「かしかし」を乗り越えてやっと落ち着いてから一日が始まります。

表題とはまったく関係なさそうな写真は最近わがやにお目見えした雑貨。
商品名はバランス・ゲームとありましたが、なに、いわゆる積み木です。ただ全部のドングリをリスの上に積み上げるのが至難の業。写真を撮るために積みましたが、ひとつだけズルをしています。
こういうことでもして家に籠もって花粉と黄砂を乗り切ろうという魂胆ですが、そううまくいくかどうか……
やっぱりDVDでも見ようかなあ。

冥利に尽きる……ということ

3月は悲喜交々……同じ事を何年か前にも書いた覚えがある。
時は変わり人は変わるとも、3月は別れの季節であり、今までに気づかなかった事にしみじみと思いあたる季節である。
国公立大学の一次試験の結果が出た。今年は幸い難関を受けた子が合格した。これは嬉しいニュースの始まり。
次いで今日は当地の県立高校の合格発表が一斉に行われた。先に推薦、私立合格者がでてぽろぽろ櫛の歯が落ちるように人数が減っていった中で、最後まで残って県立試験のために先週まで頑張っていた子が数人。
数学も英語もこれで終わりだけど、結果は知らせてね!と送り出した子達だ。
そろそろと思っていると、3時過ぎに第一報のメール。

受かりました!3年には英語の点がめっちゃ上がって嬉しかった!

嬉しいですね、こういうメールをもらうときが一番嬉しい。すぐにレス、これからも頑張ってね!

夜になり授業の始まる前に、H大に合格した子がお母さんと尋ねてきてくれた。ついこの間まで高校の制服姿しか見ていなかった子が、私服で晴れ晴れとした顔をしている。明るく見える、いい娘さんじゃありませんかw
精神的に解放されたことがこれほど見え方を変えるものかと驚嘆しきり。もう住むところも決定、4月1日の入学式に向けて引っ越しの準備をしているとか。またひとり巣立っていくのだなあと、またまた老けた感慨を感じてしまった。
そういえばあなたとは、先月思わぬ停電に見舞われたとき、携帯の光で読解問題を続けたね、これも忘れられない思い出になるね、なんてね。

仕事が終わって最後の子が帰ったあとに入り口で声がする。
終わる時間を見計らって来てくれた中3生とお母さんだった。
もちろん合格、でもわかるまでは心配なものですね、などと喜んでいると、横からお母さん。
最後の通知票で英語5もらったんですよ、初めて!とこれまた嬉しいお話。
いやすごい、やったね!と肩を叩いて喜びあう。
またまた最後の数学でやった例題がヒントになって県立入試の問題ができたと嬉しさを隠しきれない様子。
そして、最後のだめ押しに、お母さんが一言。

「この間、最後の授業が終わったあと、出てきた3年生がここのドアを撫でていたんですよ、これで終わりだってね……」

これを聞いて不覚にも涙が出てしまった。
中学から高校へはほぼ全員進学という、ある意味楽な過程なので、こちらは年中行事のように一年、また一年と過ごして来ているが、当事者達にとっては、進学は人生の一大転機であり、わが仕事場も週に1,2回にせよ、3年通ってきた彼ら彼女らなりの歴史の一部だったんだね。
まさにこんな時です、おこがましくも人様に物を教えるという大それた仕事をしていて、塾教師冥利に尽きるというのは……。

父の栄光、母の城

Photo思い出は時がたつほど摩耗していくものではないようだ。甦るたびに思い出からは不要な些末や生々しさがそぎ落とされて、うつくしい、軽く透き通ったものだけが残っていく。
晴れた日に水の中を覗き込んだときに、不意に現れる魚のように。魚がついと動いて底から巻き起こる雲母のかけらのように、ひとつひとつの断片が光を反射してきらきら光る。思い出とはそんなものなのだろう。

表題の映画は、少年マルセルの南プロヴァンスでの夏の日の思い出。小学校教師で融通が利かないほど生真面目な父。こよなく母を愛し、子供達を山に連れ出し、不器用な手で行った狩猟で思いもがけない大殊勲を達成した父。
少女のような母、若く優しい、はかなさを感じるほどに美しく線の細い母。
都会を離れ向かったプロヴァンスの田舎の山荘、山野を駆ける少年との出会い、家族の絆を感じた夏休み。
マルセル・パニョル原作による「少年時代の思い出」を映画化した「マルセルの夏」と、2部と3部を映画化した続編「マルセルのお城」──「プロヴァンス物語」
最初にいつ見たのか記憶が曖昧です。映画館ではなかったことは確か。それも中途半端に見たので一作目は余り記憶になく、二作目の最後だけがはっとするほど強い印象を残した映画でした。
先日偶然にBSで続編が放送されたのを録画。そのあとDVDを探したところ、古い映画でしたが幸いにも在庫が見つかって無事入手できました。
これは大人になったマルセル少年=「わたし」が少年時代の幸福なひとときを回想する物語です。
1904年、マルセーユに住むマルセルの一家は病弱な母に田舎の空気がいいと南プロヴァンスに別荘を借ります。石灰岩の丘陵地のそばで近くには泉が湧く小さな村があります。日頃勉強に明け暮れる少年にとって、すべき事がないという自由とセミの声に満たされた最も美しい日々が始まります。
前編は原題は全編が「父の栄光」、狩猟などしたこともなかった父があることで素晴らしい獲物を捕らえ、村の英雄になるお話。後編は「母の城」。二作で一つの物語なのでどちらが欠けてもいけないのですが、特に続編が秀逸です。
二作目はこんな風に始まります。
夏が終わり街に帰ったマルセルでしたが、あの山に再会するのに夏まで待つことなどできません。しかも奨学生試験の学校代表になってしまって勉学に追いかけられる日々です。そこへ母の提案で毎週末に山へ出かけることになります。
有頂天になったマルセル、もちろん家族も大張り切りなのですが、なにせ遠距離です。鉄道と馬車を乗り継いだあげく、最後は週末の家財道具を背負って村から9キロも歩かなければなりません。というのもシャトーと呼ばれるお屋敷の私有地を迂回して行かなければならないからです。
しかし、偶然が幸いして、村から山荘へ行く運河沿いの道の存在を知ります。ところが運河は私有地の中を縫って走り、私有地相互の間には鍵のかかった扉が行く手をさえぎります。私有地の番人に見つかったら追いかけられる、それどころか捕まれば公務員としての父の立場さえ危うくなる……それでも片道2時間の時間の節約の誘惑には勝てませんでした。ついに父は鍵を使います。
一つ目の屋敷の老貴族と二つ目の屋敷の小作人は優しい人たちで彼らの通行を見逃してくれるのですが、三つ目の屋敷の門番と番犬がくせ者でした。母はそこを通るたびに死にそうなくらいに怯えて震えるのでした。
この運河沿いの道を通るスリルを縦糸にして、マルセルの初恋、少年との友情、たくさんの優しい人々との出会いが横糸にからみ、二度とこないきらきら光る少年時代の一夏が過ぎていきます。
感動を呼ぶのが最後のエピローグです。
時の流れは容赦なく、家族が、友人がマルセルの前から消えていきます。成人して映画関係の仕事についたマルセルがプロヴァンス地方に映画都市を作る構想をたてて、地所を買います。
忘れていた日々が一瞬にして甦るみずみずしさ、美しい母のおもかげ、いまだ少年をどこかに宿しているマルセルの心の痛みが、軽やかに語られて物語は幕を閉じます。

おぼろげにしか覚えていなかったストーリーですが、わたしの記憶の中にあった物語は映画の一番美しい部分をつなぎ合わせた物語だったということに驚かされます。
「美しい思い出」をテーマにした映画が、わたしにとっても「美しい思い出」であり、今回その全貌をしっかり余すところ無く見たわけですが、抱いていたイメージを裏切られることなく、むしろ抜け落ちていたパズルのピースがすべてあるべき場所にぴったりはまったような満足感を覚えました。漂白されて美しくなった思い出が、もとの姿を取り戻して、さらに光を放つということは、そう再々あることではありません。そういう意味で、いまとても幸福だと感じています。


お饅頭とお団子

Jouyo_manju たまたま二つの代表的なお菓子の話になってしまいました。
2日月曜日に大阪へ行ってきました。
雑用をすませて夕刻、阪急地下で帰ったら食べようと和菓子を漁りに行きました。
時あたかも雛祭りイヴということで地下の食品売り場では雛祭りのお菓子が競い合うように桃色を振りまいています。
やはりここは和菓子でしょう……桜餅、薯蕷饅頭、お干菓子、どれも「ちひさきものはみなうつくし」と言われたように、可愛らしく食べるのが惜しいほどです。やっと一つ薯蕷饅頭を選んで購入。一口で食べられるほどの小さい小さいお饅頭、頭にほんのり桃色の花びらの色が入っています。

Chadango 混み合うJR大阪駅へ阪急側から進んだところ、こちらには京都の辻利の出店が。こちらは抹茶ドラ焼き、抹茶団子……これも買わなければならないでしょう!
電車に乗ってさっそく開いたお茶団子、かわいらしい串団子、最初甘みが、次いでお茶の仄かな苦みが口に広がって、ああ、満足。
自宅に戻り、熱いお茶を入れてさっそくいただいた薯蕷饅頭のおいしかったこと。雛祭りを待たずしてあっという間に消えてしまいましたとさ。

やよひの声を聞きにけり

Kaiawaseはやも聞きたり、弥生の声を。
春は駆け足で刻々と近づいてくるようです。
節分の飾りを片づけてしばらくは殺風景だった玄関も雛の節句ではなやぎを取り戻しました。
今年仲間入りをしたのが貝合わせの貝と、貝桶に見立てた小重箱です。
貝は蛤、絵は備前池田家伝来の貝覆いの画集からスキャナーで取り込んだ物を印刷、それをデコパージュの技法で貝の裏に貼り付け、ペイントで周囲を装飾したものです。

これにはちょっとした苦労がありました。以前この手の貝を作った時にはカラーコピーを用いたのですが、どうも発色がいまいちで平板的に、つまり安っぽくなってしまいました。
今回はスキャナーで画像を取り込んでみましたが、印刷が思ったようにきれいに精密に出ません。そこで発色のよいフォトペーパーを使うと、これは確かにきれいに見えます。ところが、フォトペーパーの標準の厚みが0.27mm、貝の内側に貼ろうとすると厚みで浮き上がってしまいます。やっと貼れたと思っても時間が経つとぺらりと剥がれたり。どうも面白くありません。
次なる行動、フォトペーパーの薄手を探しに出かけました。しかし厚手はたくさんあるのに(当然の事ながら)、薄手が見あたりません。家電量販店で各社のカタログをひっくり返してようやく探し出したのがC社のエコノミー商品、厚みが0.21mmです。これを使ってみたところ成功です。わずかに0.06mmの差、紙質の違いもあったのかもしれませんが、とにかくしっかり貝の裏側に定着してくれました。
誤解のないように書いておきますが、画像取り込み印刷はわたしの受け持ち、デコパージュ、ペイント装飾は母の受け持ちですw
できあがった貝を昔から家にある小重箱に入れてできあがりです。
飾った様子を少しご紹介。

Yayoi_2

KaiokeHinadogu

WankoboxKaioke_oshieKohina2

全景、額の絵は母の染めた雛図、貝桶(?)、母の雛道具、押し絵の犬筥・貝桶、ぼちぽち集めた小雛。
お雛様本体は部屋の方に飾ってあります。わたしの地方では旧暦を使うので雛飾りは3月から4月まで。よって今飾ってもゆっくり一カ月楽しめます。大きな談飾りと違って小さな飾りは出し入れも手軽で簡単に扱えるのでとても気分が楽です。
ようやく寒さもやわらぎ、日差しも確かなものになってきました。外へ出かけるたびに、何かしら新しくほころぶ花を見つけたり柔らかい色に変わってきた木々の風情に心がなごむ毎日です。ああ、やっぱり弥生になったんだ……。