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ミミとナナ

夜仕事から帰ってきたら、珍しくお風呂が沸かしてありました。
このところ暑いのでシャワーの毎日でしたが、珍しく息子がぬるいお湯にとっぷり浸りたいと自分で湧かしたらしい。
ごっちゃんです、と遅い食事をすませてから浸かってきました。
久しぶりにいい気持ち、それも何ともぬるい湯というのは気持ちがいい物です。電気を消して窓を開けてブラインドを並行にしていると入ってくる外気も気持ちがいい。

そして、いつもこういうお風呂に浸かっていると思い出すのが、はるか昔に読んだ漫画。
わたなべまさこ作 「ミミとナナ」 少女ブック~週刊マーガレット それはもう古い、1962年とありましたから。現在は復刊されていません。
これは知る人ぞ知る、子供心をくすぐる、当時は大好きな作品でしたが、今ここでストーリーを書くと、多分自分で苦笑してしまいそう。
ただ、センス・オブ・ワンダーをくすぐられたのは、古典的なネタが満載だったからです。

ネタだけ拾うと、離別双子(一卵性、そっくりさん)、イギリス貴族、飛行機墜落、インドの奥地、ジャングルブック、革命の指導者と娘、ジャングルの覇権を争うゴリラと虎...なかなかお風呂が出てきません(汗
自分でも記憶が曖昧で、そもそも連載第一回から読んではいません。途中からなのでなおさら知らない部分を勝手に想像して楽しんでいました。

日本人の母親(確か一条さゆりという女優さん)とイギリス貴族なんとか伯爵(エドワード・G・ロビンソン?)の間に生まれたミミとナナという双子姉妹、両親の離婚(?)で別れ別れに。
ところが赤ん坊のミミを乗せた飛行機がインド上空で墜落、奇跡的に生き延びたミミを助けたのがジャングルの女王ゴリラ(たしか、ガリカ?)
月日が流れ、インドに来たナナが(どういう理由か不明、読んでないから)遭難し、ミミと出会ってジャングルで暫くいっしょに暮らします。
そのおりに怪我をしていたミミにママ・ゴリラが「ジュジュにお入り、どんな傷でも治るから」といって二人が入るのが、なんと露天の大きな温泉。
ジャングルの中の浅くて広い温泉で、二人は泳いだり、飛んできた小鳥と戯れたりするのです。
このシーンが大好きで、一度で良いからこういうところで泳いでみたいと子供心に思ったものです。
このあとナナはミミに言葉を教え、二人が別れてから、ミミは革命の闘士で今はジャングルに隠棲しているシンハル師の教えを受けて人間社会に復帰できるようになります。

その間に仇敵のトラと母ゴリラの命をかけた一騎打ちや、シンハルの娘の女医さん(名前失念)が飛行機の残骸の中でゴリラの赤ん坊の頭蓋骨を見つけ、ミミは生きていると推理したり、その当人が象にのったミミと出会って腕の傷の治療をしてやったりと、それはそれは波乱万丈のストーリーです。


一方ナナの方は修学旅行!に日本に来て生き別れになっている母親と再会...まあこのあたりは当時流行った親子の別れと再会モノになっています。
わたしが当時夢中になったのは、もちろんジャングルブックの方。言葉を話すゴリラや象。ただしナナの耳には動物の唸り声としか聞こえていないあたり、妙にリアルだったりします。
運命のいたずら+偶然が重なってあり得ない話ではありますが、うんと子供の夢を掻き立ててくれるお話でした。特にジャングルのターザンのような蔦渡りと秘湯ジュジュが、どうもわたしの「秘境」の原イメージであるようです。

ぬるいお風呂にはいると決まってこのジャングルの中の薬湯ジュジュを思い出して、ひととき心は何十年もの間隙を越えて純真でときめいていたむかしに戻っていくようです。

付記; ラストは人間社会に復帰したミミはナナとともに母を探しに再び日本へやってきます。その折(原因はわからないのですが)一条さゆりは便箋にミミ、ナナ、エドワードと愛する家族の名前をいくつも書いて、伊豆の海辺(?)で睡眠薬自殺を図りますが……急を察した2人によって見つけられて一命を取り留めます。最後に迎えに来た父の伯爵と誤解が解けてよりを戻す(下世話な言い方ですみません)

2人が「見て、お父様とお母様の影が一つになった」というところで終りだったように記憶しています。

Comments

そのお話は読んだことありませんが、わたなべまさこさん、特徴のある絵で怖い話が好きでした。 あの頃の少女漫画って本当にファンタジーで、少女の想像のままに、どんな大人にでも外国人でも果ては動物にだって自分を投影して遊べるお話が多かったように思います。 今の少女漫画は読んでませんが、聞くところによるとジャンルは恋愛ばかり、しかも日本に限られて、その恋愛も、かなりどぎつい性描写の連続で、少女はもう愛欲の世界でしか遊べなくなってしまったかのようです。 ・・・そんなはずはないんですけどねえ。想像力には限界はないはず・・・・。 昔好きだった少女漫画。読みたくもあり、でも思い出を大事にしたい気持ちもあり・・・復刻版なども手を出しづらかったりします。

怖い話し、わたしも大好きでした。 「青いキツネ火」という岡本綺堂原作の九尾の狐=玉藻の前のお話が好きでやっと復刊されたのを探して買いました。 他にリボンの夏の特集みたいなのに載っていた「白蘭物語」とかいうのも中国趣味で(聊斎志異からのお話だったのでしょうか?でも現代の日本人の女の子が出ていたけど)とても気に入っていたのを覚えています。 これ書きながら、自分でもタイトルがすらすら出てくるのにびっくり。 昨日の夕食すら思い出すのに苦労するのにン十年前の漫画のタイトルが出てくるとは。それだけ入れ込んでいたのでしょうね(笑 近頃の少女漫画はほとんど読んでいません。 読むとしても昔らからのお気に入りの萩尾さんとか山岸さんとか竹宮さんのものを漁って読むくらい...彼女たちももういいお年なんだけど。 もう一つ、いわゆる水野英子さんたちの初期少女漫画の前、手塚さんや石森さん、赤塚さんたちが少女漫画を書いていた時代がありますが、手塚さんがなかよし(?)に描いておられた「エンゼルの島」が、これまた大のお気に入りでした。 南海の秘島に住む人魚族の末裔のお話。復刊を読みましたが最後のクライマックスに至る詰めが記憶通りではなく、全く変えてあったのにがっかりした思いがあります。どうして変更してしまったのか(親殺しがあるから?)残念でなりません。 でも、これも……考えてみればSFネタ。 どうもSF的なモノを好む傾向は幼少時からあったみたいです。

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